「質問通告」について(日本共産党の場合)

 twitter上での玉木雄一郎議員(国民民主党代表)と松井孝治内閣官房副長官のやりとりの中に次のようなものがありました。

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                                       https://twitter.com/tamakiyuichiro/status/1182772878975987712

 
    私の古い経験に照らすと、「なるほど」と思えます。

 「共産党なんて野党中の野党だから、通告も遅いし、内容も森ゆうこ氏なみにスカスカだろう」と思われるかもしれませんが、私の経験の範囲内でいえばその反対で、きちんと通告してくれるし、質問の内容も詳細に伝えるのがふつうでした。レク(質問取り)に行きますと、議員またはしかるべき秘書(共産党では、議員と秘書の間の地位上の違いはあまりなさそうです)が、一つ一つ詳細に教えてくれ、そして政府側の答弁がどのようなものになるかを尋ねてきます(ここが重要!)。

 つまり、「質問者がこう尋ねると、政府側はこう答え、それに対して質問者がこう尋ねると、政府側が…」とプロットを描いて双方の論理の道筋と対立点を明確にしていくことを重んじているのだと理解していました。

 質疑の翌日の赤旗では、質疑の概要が掲載され(もちろん、共産党視点で描写されます)、最後に政府側が「あいまいな答弁に終始しました」みたいな締めで終わるんですが、政党ですからそういう党派的な視点での描写は事実に反しない限り当然のことと思います。このようなバイアスがかかるにせよ、ロジカルな議論を行って争点を明確にし、それを有権者に提示するという姿勢は、森ゆうこ氏や一部の議員さんたちの姿勢とは対照的だと思います。共産党がいかにも議会制民主主義チックにふるまい、国民民主党(の一部)が揚げ足取りや人民裁判に走るというのは、何とも皮肉な光景だと思います。

 いや、人民裁判と書いたのは、この動画を見て昔受けたトラウマがよみがえったからです。

  国会議員相手にこれをやるなら結構ですが、格下の相手にこれはない。こういう力や地位の格差がある時に、弱い相手をどう取り扱うか…この点でその人の「品格」は如実に現れます。次回は私がこういう場で経験したことと、数名の議員さんの品格について書いてみましょう。